- お腹が空いたときに水を飲んで空腹ってごまかせるの?
- 食事の量を減らすために水を飲むって効果あるかな…
- 食事の前に水を飲むと食欲が抑えられるって本当?
結論として、水で空腹をごまかすのはオススメしません。ですが、食前に飲むと食事の量を減らすことができるので、ダイエットの効果は高いです。
この記事では、水で空腹をごまかせない理由と、食前に水を飲むダイエット効果について解説します。合わせて、高い効果を出すための水の飲み方を紹介します。
食事の前に水を飲むと、身体と脳が同時に満たされます。食事量が減ると、カロリー制限が自然とできるので、ダイエットが順調に進みます。
水で空腹をごまかすことができない2つの理由
お腹が空いたときに、水を飲んでごまかすのはかなり難しいです。その理由は以下の2つで説明できます。
- 水の吸収は30分で終わる
- 血糖値が上がらない
水を飲むと胃は膨らみますが、30分以内には大腸や小腸で吸収されます。1時間も持たずに空腹感が襲ってくるので、ほとんど意味がありません。
また、脳は血糖値が上がることをきっかけに満腹中枢が働きます。水は血糖値が上がらないので、胃は膨らんでも脳は満腹だと感じていません。
空腹をやり過ごすには、身体と脳がどちらも満足させる必要があります。水では、その役割は果たせないのです。
空腹で我慢できないときは水よりプロテインがオススメ
お腹が空いた場合は、水よりもプロテインを飲みましょう。
プロテインのメリット
- 胃が満たされる
- タンパク質を摂取できる
タンパク質は、三大栄養素の中で1番脂肪になりにくく、摂ると身体でコレシストキニン(CKK)というホルモンが分泌され満腹感を得やすくなります。
また、タンパク質は髪や肌、そして筋肉と身体を作り出す重要な栄養素です。プロテインは1杯100kcalはあるものの、何杯も飲まなければ問題はありません。
食前に水を飲むとダイエットに良い3つの理由
水では空腹を満たすことはできないものの、食前に飲むのは非常に高いダイエット効果があるのでオススメです。その理由は以下の3つです。
- お腹を物理的に満たせる
- 胃酸が薄まり脳が満腹だと錯覚する
- 脂肪の燃焼を促進できる
お腹を物理的に満たせる
30分以内に水は吸収されますが、その間に食べたものが胃に入ってきます。
そして、何かを食べれば血糖値は上昇。その結果、満腹中枢が働いて脳も満足するので、カロリーを抑えた理想的な食事ができるのです。
胃酸が薄まり脳が満腹だと錯覚する
胃に食べ物が入ると大量の胃酸が分泌されますが、お腹が満たされると胃酸の分泌は治ります。水を飲むと、この状況と同じようなことを作り出すことができるのです。
メモ
- 水が胃に入る
- 胃酸が薄まって酸性度が下がる
- 脳に満腹信号を間違って伝える
- お腹いっぱいだと勘違いする
お腹が膨らむ上、脳も満足させることができる。食事量を減らす上で、食前の水はとても高い効果があります。
脂肪の燃焼を促進できる
水はカロリー消費を高める効果もあります。ドイツのボッシュマン博士は、水を飲んだあとのエネルギー消費の実験結果で以下のことを発表しました。
実験結果
- 0.5ℓの水を飲んだ後は約30%ほどカロリー消費が増えた
- 男女ともに差はなく、飲んだ後10〜40分で効果があった
また、ミネラルウォーターにはカルシウムが含まれています。カルシウムは、脂肪の吸収を抑える働きがあるので、ミネラルが入った水ならさらにダイエット効果が高くなります。
食前の水2杯で減量に成功した海外の実験結果
実は水を食前に飲むダイエット効果は、以下2つの大学の調査ではっきりわかっています。
- バーミンガム大学(イギリス)
- バージニア工科大学(アメリカ)
3.5kgの差が出たバーミンガム大学の実験
84人の肥満男性を12週間、3つのグループに分けて調査しました。
調査方法
- 食事30分前に必ず水を500ml飲む
- いずれか1食で食前に水を500ml飲む
- 食前に「お腹いっぱい」とイメージする
この結果、グループ2と3は0.8kg減り、グループ1はなんと4.3kgも減量しました。3.5kgもの差が水を飲むだけで出たのです。
2kgの差が出たバージニア工科大学の実験
55〜75歳の男女48人を12週間、2つのグループに分けて調査しました
調査方法
- 食前にコップ2杯(約500ml)の水を必ず飲む
- 食前に何もしない
結果は、グループ2が約5kg減って、グループ1に至っては2kgも多い7kg減量できました。
どちらの調査でも、水を食前に飲んだ方がダイエットに成功していました。500mlを毎回飲むのは大変ですが、それだけの高い効果が期待できるので食前の水は必須と考えましょう。
ダイエット効果が高まる食前の水の飲み方3つのポイント
食前に水を飲み始めるなら、できるだけ効果が高くなる方法でチャレンジしましょう。食事前の水の飲み方としてポイントを3つ解説します。
- 食前30分以内に飲む
- ミネラルの多い水を選ぶ
- リンゴ酢やレモン汁を入れる
食前30分以内に飲む
水は30分で身体に吸収されます。胃に水が溜まってないと効果はなくなるので、水はできる限り食前ギリギリで飲みましょう。
その場合は、とりあえずコップ1杯から始めてください。時間をかけて飲んでも、結局は消化されて意味がないので、少ない量でもお腹に水を入れて食事をすればダイエットに効果はあります。
ミネラルの多い水を選ぶ
ミネラルには、ダイエットに良い働きをするものが多いです。一部、例を紹介します。
カルシウム | 脂肪の吸収を抑え、脂肪燃焼にも効果あり |
マグネシウム | 便を柔らかくし便秘解消に役立つ |
ナトリウム | 筋力の向上や疲労回復に効果あり |
食材でもミネラルをとることはできますが、含まれる分の30%前後しか吸収されません。水なら100%が身体に吸収されるので、無駄になることはないです。
できるなら、軟水ではなく中硬水を飲みましょう。ミネラル分も多く、軟水になれた日本人でも違和感なく飲めます。
リンゴ酢やレモン汁を入れる
水に1つアレンジを加えると、ダイエットがより順調にいく可能性が高くなります。その方法としてリンゴ酢やレモン汁を入れる、という手段がオススメです。
おすすめの理由
血糖値の急上昇を抑えられる
食事をすると血糖値は上がりますが、急上昇すると体内でインスリンが過剰に分泌されます。インスリンは糖分を脂肪に変える働きがあるので、血糖値を緩やかにあげると脂肪が貯まりにくくなります。
食前の水は飲み過ぎるとダイエットに逆効果
水をたくさん飲めば、それだけお腹が膨らみます。ですが、500ml以上の水を飲むのは、以下の健康上の問題があるのでやめましょう。
- 体調を崩す場合がある
- 身体がむくむ可能性がある
水を大量に飲むと血液中のナトリウム濃度が薄くなります。その結果、めまいや頭痛、下痢という症状が現れ、命の危険もあります。
また、飲みすぎると水分の処理が間に合わずに、身体に溜まってむくみが発生することも。むくみは血行が悪くなり、冷えにもつながるのでダイエットに良くありません。
ダイエットは長く続けることが大切です。短期的に痩せようとせずに、徐々に体重を落とすように取り組んでいきましょう。